歯にいいこと、よくないこと

「よい歯で、よく噛み、よいカラダ」「歯は健康のバロメーター」「8020(ハチマルニイマル)運動」など、歯に関するスローガンを聞いたことがありますよね。
歯の調子が悪くなると、咀嚼することができず、消化に支障を来たしたり、食事がスムーズに摂れなくなったりしてしまいます。

歯についての⭕️と❌、時々見返して意識しながら暮らしてみませんか。

8020運動

「80歳になっても自分の歯を20本以上、維持していよう」という運動で、1989年(平成元年)に始まり現在も続けられています。
自分の歯が20本以上あれば、食生活はおおかた安定します。そのため、8020運動は年齢が高い方だけに向けたスローガンではなく、若い人たちにも早いうちから心がけを呼びかけています。
始まって30年以上経ち、75歳~84歳の方々が自分の歯を20本以上保有する数は、当初の5倍以上まで増加しました。

※仮に歯科治療により義歯を入れていても、自身に合った状態できちんと噛めていれば「8020」にこだわり過ぎる必要はありません。

虫歯ができる仕組み

虫歯・むし歯の正式名称を「齲歯(うし)」といいます。
虫歯は外から摂取する「糖質/ショ糖」、虫歯の原因菌、歯質(歯の主体をなす象牙質と、歯冠部にあるエナメル質)が要因となり、発生します。
虫歯の原因菌が出す酸により、歯のカルシウム成分が溶かされ、もろくなった歯に穴があいてしまう症状を「虫歯」といいます。
初期は自覚症状が少ないため、定期的な健康診断により早期発見が勧められています。

歯のエナメル質を溶かさないで

歯の表面をおおう成分であるエナメル質は、人間の身体の中で最も硬い組織です。半透明で、おおよそ2~3ミリの厚みがあります。しかし、意外にデリケート。強すぎるブラッシングや硬い食べ物で傷ついたり、pHの低い酸性の食べ物が原因で溶かされたりします。

酸性食品の一例(エナメル質を溶かすリスクが高い食品)

  • オレンジ、イチゴ、パイナップルなどのフルーツ pH3~4
  • ドレッシング類 pH3~4
  • ジャガイモ、キャベツ、とうもろこし等の野菜 pH4~6
  • 炭酸飲料、栄養ドリンク、酢、乳酸菌飲料、スポーツ飲料など pH2.2~3.5
  • 缶チューハイ、梅酒、赤ワイン、ビール、日本酒、ウイスキーなど pH2.9~5

ペーハー5.5 以上を意識して

エナメル質を溶かすリスクが低いのは、pH5.5以上のアルカリ性食品です。一例として次のような食品があげられます。

  • 肉や魚 pH5~6
  • 米やパン pH5~7
  • チーズ pH6~7
  • 紅茶、緑茶、牛乳、ミネラルウォーター pH5.5~7
    緑茶に含まれるカテキンは抗菌作用にすぐれ、
    虫歯予防作用がある牛乳はカルシウムを多く含む

歯科検診は定期的に、虫歯の早期発見・早期治療を!

歯を喪失する原因として、虫歯以外に歯周病、喫煙、歯磨きの不徹底などが考えられます。

健康な歯を長く保有するためには、

① 歯科医での定期的な歯石除去
② 歯科医での定期的な歯面清掃
③ 歯科医での定期的な歯科検診、早期治療
④ 自宅や職場等での歯磨きの徹底
⑤ 歯を強くする食べ物を意識して摂取する

  • 魚介類、海藻類、乳製品はカルシウムを多く含み、歯を強くする
  • 椎茸などビタミンDを多く含む食品(カルシウムの吸収を助ける)
  • 納豆、豆腐、がんもどき、凍り豆腐、味噌などの大豆食品はカルシウム、タンパク質が豊富
  • ニンジン、パセリ、ワカメ、海苔などビタミンAを含む食品はエナメル質強化に効果的
  • パセリ、ピーマン、ケールなどの緑黄色野菜や焼き海苔、柿やみかんなど、ビタミンCを多く含む食品は象牙質の形成を支える

⑥ 繊維質の多い食品を摂取して、唾液の分泌を促す

  • ニンジン、ゴボウ、セロリ、レタスなど繊維質を多く含む食品を摂る

▶︎噛むことで歯や粘膜の表面清掃につながり、唾液の分泌を促進し、アゴの発達にもつながる