あなどるなかれ、虫刺され

夏、そろそろ虫刺されに悩まされる時期が近づいてきました。例えば「蚊」は、気温が15℃くらいになると活動を始め、25℃前後を好んで活動し、35℃を超えると活動が鈍化します。おおよそ4月~11月に活動しますが、猛暑の真夏より、秋の増殖時期の蚊が、子孫を残そうと必死になって厄介だと云われます。
虫ごとの習性を知り、場合によっては放置することなく適切に処置してください。

虫刺されにはどんなものがあり、どんな症状が出ますか?

  •  水たまりなどに発生しやすく、室内外かかわらず刺され、血を吸いカユミを引き起こします。感染症を媒介することもあり注意が必要。将来的には、地球温暖化と共に蚊が媒介するマラリアやデング熱、ジカ熱等が日本にも拡大する懸念も。
  • ダニ 
  • 室内で発生する「イエダニ」「ツメダニ」、屋外で発生する「マダニ」などがいる。皮膚の柔らかい部分を刺され、カユミや赤み、腫れを伴うことも。
    ※コラム「何とかしたい ダニアレルギー対策」も、ご参照ください。
  • ノミ 飼っている犬やネコに寄生し、人間の血も吸う寄生虫です。繁殖力旺盛で、成長いちじるしく、真冬を除いて年中発生し、夏場は特に活発に活動する。
  •  ミツバチは1年中、アシナガバチは7~8月、スズメバチは7~10月頃が危険シーズン。アナフィラキシーショックを起こすと15分ほどで心肺停止に至ることもあり、様子がおかしいと思ったら急ぎ医療機関へ。
  • 毛虫 チョウや蛾の幼虫が持つ有毒な毛に触れることで起こる炎症を「毛虫皮膚炎」と呼ぶ。街路樹や庭の樹木にも生息し、刺されると首すじや腕、足など、服から露出した肌に蕁麻疹のような赤いブツブツが発生する。直ぐに発症することもあれば、1~2日おいて症状が現れることもある。
  • クモ 日本には1000種類ほどが生息する。基本的にはほかの虫を食べる益虫。日本でクモに刺され死に至ることはほとんどなく、クモ咬傷で軽症の場合は発赤や熱感、疼痛等の症状は局所的である。有症状範囲が拡大し、呼吸状態の変化や吐き気が出現した場合は、急いで病院へ。
  • ムカデ ゴキブリやクモ・コオロギ・ミミズなどを餌とし、家屋に侵入したムカデを気づかずに踏んだり、布団の中に入っているのを蹴ったりして刺されることがある。激痛、腫れ、痺れ、カユミなどを伴い、アナフィラキシーショックになることも。

(蚊に)刺されやすいのは、どんな人?

  1. 体温が高い人
  2. 汗をかきやすい人
  3. 足のニオイがきつい人
  4. 顔の脂などでテカっている人
  5. 不潔な人
  6. 黒い色(ネイビー・焦茶色など濃い色)の服を着ている人
  7. 赤ちゃんや子ども
  8. 妊娠中の人
  9. お酒を飲んだ状態の人

虫刺されは放置しても大丈夫ですか?

放置して日をおけば落ち着く場合もあれば、腫れやカユミがひどく、幹部を水洗いしたり薬をつけたりする方が良い場合もある。
状態を臨機応変に見極め、薬を塗布する。ハチやムカデに刺されてショック症状が見られるような場合は、速やかに救急病院を受診する。

虫刺されの治療法は?

  • 軽度の場合は、市販薬を塗って様子を見る。
  • 症状が治まらない場合は、一時的にステロイドの外用薬を使う。
  • 1~2週間たっても改善しなければ皮膚科を受診し、抗ヒスタミン薬やステロイドの内服薬を服用する。
  • クモやムカデ、ハチに刺されたら、急いで水で流し、患部を洗って清浄にして専用の薬(抗ヒスタミン成分を含んだステロイド軟膏)を塗る。重傷と判断したら、速やかに救急病院へ。

※間違っても、口で毒を吸い出すような危険なことは控える。

害虫予防は、どうしたら良いですか?

  • 発生源をなくす(蚊は水場を作らない)。
  • 侵入経路を塞ぐ(網戸をきっちり閉めて、排水口やエアコンのダクトなどにも注意する。
  • 蚊取り線香や殺虫剤、防虫剤などを賢く活用する。
  • 家屋に大きな蜂の巣を見つけたら、自分で対処するより、市区町村の専門窓口や民間の害虫駆除サービスに依頼して処置してもらうのが安全。
  • 森林や街路樹の下、果樹園や畑仕事、ガーデニングなどの際には、長袖・長ズボン、帽子・軍手・長靴着用を心がけ、肌の露出を極力控えるよう心がける。
  • 樹木の剪定や適切な薬剤散布により害虫駆除をし、生息しづらい環境を作る。
  • 害虫に遭いそうなところに行く前に、防虫スプレーを活用する。
  • 蚊は黒っぽい色を好むが、一般的に日本の虫は白や黄色・青など紫外線を反射する色を好む。虫の習性を知り、行く先によって着用する衣服を選ぶ。
  • 野山や森林での作業を生業とする方は、アナフィラキシーショックの治療薬(注射)を携帯することも検討する。
  • ペットの散歩は、しばしば草藪でダニやノミを拾ってしまうことがある。このため、定期的な入浴や駆虫薬の投与を心がけることが必要。

虫刺されを安易に考えず、害虫に気を付けて快適な夏をお過ごしください。